【人生のバイブル】幸福の資本論 要約
こんにちは、あさとです。
橘さんは多数のお金に関する著書を出版しておられます。
その橘さんが書かれたこの本ではお金のことだけでなく、もっと大きなテーマ「幸福」について書かれています。
橘さんは幸福を分解して構成要素に分けます。そして、どうやって幸せに向かっていくか具体的な方策を教えてくれています。
では、具体的に見ていきましょう。
まず、橘さんは幸福には3つの条件があると言っています。
それが、自由、自己実現、絆です。これは皆さんも納得なのではないでしょうか。
これを言い換えると、金融資産、人的資本、社会資本となります。
ちなみに資産とは富を生み出す方法、資本とは富を生み出す力のことです。
つまり自由を生み出す方法が金融資産、自己実現を生み出す力が人的資本、そして絆を生み出す力が社会資本というわけです。
この3つをどのように持っているかで幸せかどうかが決まるのです。
例えば、一代で会社を大きくした創業者を考えてみます。
この人は会社を持っていて、そこからたくさんの金銭を得ることができるので、金融資産を持っています。
また、自分で会社を作り、社会に貢献しているので、人的資本も持っていると言えそうです。
しかし、一生懸命会社を大きくすることに人生を使ってきたので、友達が多くなく、週末は趣味の読書をしているとします。
こうなると社会資本はあまり持っていないかもしれません。
まとめると、金融資産と人的資本は持っているが、社会資本は持っていない状態です。
一方で、マイルドヤンキーと言われる人たちを考えてみると、いつも地元にいる人で遊んでいます。
週末はみんなでBBQに行ったり、仕事の相談なんかをします。
これは社会資本のある状態です。
しかし、マイルドヤンキーと言われる人たちはそこまで仕事に生きがいを求めていないので、自己実現という意味での人的資本は持っていないですし、
お金をたくさん得ようとも考えていないので、金融資産も持っていません。
まとめると、金融資産と人的資本は持っていないが、社会資本を持っている状態です。
この両者はどちらもある程度は幸せなのです。
本当に不幸なのは金融資産、人的資本、社会資本のどれも持っていない状態です。
そして最も幸せな状態は金融資産、人的資本、社会資本の全てを持つことですが、これは原理的に不可能だと橘さんは言います。
なぜなら金融資産を持つと、その資産に群がり、自分にとって嫌な人が寄ってくるからだと橘さんは言います。
この金融資産、人的資本、社会資本をどのように組み合わせて幸せを作っていくかは個人の自由です。
ここからは一つずつ、それらを増やしていくための方法を紹介します。
そして、先ほどこの3つ全てを持つことは原理的に不可能と言いましたが、ある方法を使えばこの3つを持つことが可能になります。
そちらも合わせて紹介します。
まず、金融資産です。
お金で幸せにはなれない!という方がいらっしゃるでしょうが、おそらくこの動画を見ている方はお金が幸せに必要なことを薄々は気づいている方だと思います。
ある研究があります。
それは幸せとお金の関係を調査した研究です。その研究によると、年収800万円を超えたあたりから人の幸福の大きさがほぼ変わらなくなるというものです。
この研究を持って、やっぱりお金と幸せは関係ないと言いたくなる人もいるかもしれません。
しかし、大事なことは年収800万円まではお金と幸せの間に相関関係が大いにあるということです。
やはり、幸せになるためにはある程度のお金を増やすことは大切です。
この金融資産を増やすための方法を3つ紹介します。
まず、この本で言われていることは日本では金融資産を増やすことは難しいということです。
なぜなら投資先がないからです。ですが少しでも増やしたい人は上場インデックス世界株式に投資することをお勧めされています。理由は特定の国や企業にリスクを集中することを避けられるからです。
次に支出を減らすことです。
手元に残るお金は本当に簡単な式にすると収入ー支出です。
収入を上げようとする人はたくさんいます。しかし支出を減らす努力をしている人はなかなかいません。
スマートフォンを格安SIMに変えてみる、使わないアプリを解約するなど、固定費を見直してみると良いかもしれません。
そして、最後は働くことです。
先ほどもお話ししたように現在の日本で金融資産を増やすことは難しいので、働いた方が良いということです。
しかし、どうしても金融資産を持ちたいとかお金持ちになる方が幸せだという方には以前に金持ち父さん、貧乏父さんという本を紹介しています。
概要欄にリンクを貼っておきますので、そちらをご覧ください。
さて次に人的資本です。
この本で言う人的資本は自己実現です。
しかし、先ほどの金融資産のところでも説明した通り、現代の日本では働くと言う選択は金融資産を得る意味でも合理的です。
つまり、人的資本の役割は働いてより多くの金銭を得ること、そして自己実現できることということになります。
この二つを同時に得ることがためにはどうすれば必要なことを2つ紹介します。
一つは、自分の好きなことをすることです。
人間は昔から自分が目立つためにはどうしたら良いかを考えてきました。
そうでなければ異性を獲得して子孫を残すことができないからです。
だからこそ他者との差別化を図ることは生物としての本能であり、得意なことを楽しいと感じるのはごく普通の感覚です。
そうであるなら好きなことに、時間や労力を集中させることは合理的な選択であり、自己実現のための方法なのです。
もう一つはその好きなことをお金にできるニッチなポジションを見つけることです。
先ほど説明した通り、働いてお金を稼ぐということは合理的な選択なので、自己実現とともにお金を稼ぐ必要があります。
そこで大事なことはニッチなポジションを見つけることなのです。
現代は資本主義社会で、この社会では会社が大きな力を持っています。
この会社がどうやって意思選択をするかというと、より合理的な方へ労力を集中させるのです。
どういうことかというと、最初はA、B、Cの事業をやっていたとしてもAとBがあまり効率が良くないと感じたらCに労力を集中させることがあります。
会社はそのような意思決定をするという性質を持っていますので、個人の戦略としては企業がやらないことをやるということが大事です。
会社としてAとBは割に合わないと思っても、個人としては十分にやる価値のあることだということはよくあります。
ここをやっていきます。自分の好きなことと、企業がやらないことの交差点を見つけることが人的資本を大きくするためには大事です。
これをフリーエージェント戦略と本書では言っています。
最後に社会資本についてです。
この本では人間である以上、幸福は社会資本からしか生まれないと言います。
なぜ、社会資本つまり絆が幸福を生むのかは、人間がそのように設計されているからとしか言いようがないそうです。
でも、なんとなくわかりますよよね、人は1人ではいきていけないので、どうしても人との繋がりが大事です。
ではまずどんな繋がりの種類があるかを見ていきましょう。
まず、愛情空間があります。これは家族や恋人など、本当に近い存在です。
次に友情空間で、これが親しい友人との関係です。
その外には友達ではないけど、他人ではないという政治空間が広がっています。
会社の同僚やSNSでつながっている人たちのことです。
そしてその外には他人の世界が広がっています。この他人の世界も無関係というわけではありません。
例えば、昨日食べたご飯の原料は他人が作ってくれているわけですが、それはお金を払うことによって自分の元に来ているのです。
無関係というわけではなく、お金でつながっているという意味でこの空間を貨幣空間と言います。
ここで友情の正体を見ていきます。友情の正体は平等体験です。
この動画のはじめの方でマイルドヤンキーの話をしました。
この人たちはなぜ地元を離れないのでしょうか。もちろん地元にいることが楽しいのですが、地元を離れてしまったら友情関係が壊れることをわかっているのです。
なぜなら友情とは平等体験だからです。同じ境遇で同じことを経験しているということが彼らの繋がりを作っているのです。
金融資産や人的資本を作ろうと思うと、社会資本が壊れてしまうというジレンマです。これがあるから3つの両立は難しいのです。
しかし、それを克服できる方法があります。
それが、人的資本のところでも説明したフリーエージェント戦略です。
これは自分の好きなことと企業がやらないことの交差点を見つける戦略でした。
この方法の良いところは他にもあります。
それは、プロジェクト単位で人間関係が変わることです。
フリーエージェントは会社のために仕事をしているわけではなく、その仕事が楽しいから仕事をしています。
だから、仕事が終われば、その仕事で関わっていた人とは関わらなくなるのです。
また仕事をしたいと思う人がいれば、また仕事をすれば良いし、そう思わなければそれっきりで構いません。
これは友達と仕事をしているという感覚なのです。
そしてその友達はまた変えることもできます。
その時その時で平等体験をしている人と関わり、そうでなくなったら他の平等体験をしている人と友達になることができます。
つまり、広い意味で言えば、先ほどあった愛情空間、友情空間、政治空間、貨幣空間の、友情空間までを貨幣空間と置き換えるのです。
本当に大事な人だけを大事にし、他の人たちはその時の自分の価値観にあった人に変えていく。
このフリーエージェント戦略によって、金融資産、人的資本、社会資本の全てを手にいれることができるということです。
動画をまとめます。
まず、幸福を分解すると金融資産、人的資本、社会資本になるということ。
次に、その3つを組み合わせることで、自分なりの幸せを構成することができるので多様な生き方があるということ。
最後に、フリーエージェント戦略を取ることによって金融資産、人的資本、社会資本の全てを手にいれることが可能だということ。
橘さんは日本に生まれたということは途轍もない幸運で、しっかりと人生を設計すれば幸福になることができると言います。
幸福を目指すのはみんな同じでしょうが、どんな幸福を目指すのか、それを考えるきっかけになればと思っています。
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