転職の思考法 要約
アニメでわかる本のまとめシリーズ、第32回、今日は北野唯我さんが書かれた転職の思考法を紹介します。
北野唯我さんは神戸大学を卒業後、博報堂に入社され、その後ボストン・コンサルティンググループという外資系に転職後、現在はワンキャリアで働かれているという人です。
一言で言えば、エリートだと思います。
北野さんによれば転職に必要なものは情報でもスキルでもなく、判断軸だということです。
この動画の前半では転職に必要な判断軸を知ることができます。その軸を持っていれば、安心して自分自身のキャリアを築いていくことができると思います。
また、動画の後半ではあなたが仕事を楽しんでできるようになるためには何が必要かを紹介します。
転職の思考法という題名で、転職についての本なのは間違いないのですが、さらに踏み込んだ生き方まで教えてくれる名著だと思います。
それでは、早速行きましょう!
まず、明確にしておかないといけないことは、働くとは会社があなたを買っているということを知ることです。
あなたは自分を商品として会社に売っているということになります。これが会社に雇用されているということです。
ここで、あなたが他の会社に行こうとした時、つまり転職しようとした時に、簡単にそれができるかどうかはどうやって決まるでしょうか。
それは、他の会社があなたを欲しいと思うかどうかで決まります。
買いたいと思うひとが多ければ、あなたはすぐに転職が決まるでしょうし、より条件の良い会社に行くことができます。
一方で買いたいと思う人が少なければ、あなたの転職活動は難しくなるでしょうし、決まったとしても条件が悪い会社に行くことになるかもしれません。
これは市場原理と全く同じです。
商品の需要が供給を上回れば商品の価値は高くなるし、逆に商品の供給が需要を上回れば商品の価値は低くなります。
このように市場での価値をそのまま市場価値と言います。
転職を有利に進めるためには自分の市場価値を知り、高めていくことが大事です。
では自分の市場価値を知るための方法について解説します。
自分の市場価値は3つの軸で決められます。
一つ目の軸は技術資産、二つ目の軸は人的資産、三つ目の軸が業界の生産性です。
この3つの軸からできる体積の大きさがあなたの市場価値です。
この市場価値を確かめる質問を紹介します。
まず技術資産。
会社を変えても、価値のあるスキルを持っているか?
そのスキルの賞味期限はいつまでか?
他の会社での通用する「レアな経験」がどれだけあるか?その経験は世の中からどれだけ「強いニーズ」があるか?
次に、人的資産。
社内に自分が会社を変えても喜んで力を貸してくれる人がどれくらいいるか?
社外に自分が会社を変えても喜んで力を貸してくれる人がどれくらいいるか?
その人たちはどれだけ意思決定の力があるか?
最後に業界の生産性。
自分が所属しているマーケットの「一人当たりの生産性」はどれだけ高いか?
自分が所属しているマーケットに今後の成長性はあるか?
今後、どれだけ自分の市場価値は成長が見込まれるか?
どうですか?
この質問の多くにポジティブな答えを出せる人はそう多くはないと思います。
私自身は化学業界で研究職として働いています。そのバックグラウンドから話すと、技術資産は少しはあるかもしれません。会社を変えても研究を行うことができるからです。しかし人的資産と、業界の生産性はほぼないです。
私と同じような感じになった人も少なくないと思っています。
この3つの中で最も、あなたの市場価値に影響を与えるものはどれでしょうか?答えは業界の生産性です。
これはつまり、あなたがどんな人間かよりもあなたがどこに立っているかで、あなたの市場価値は大きく左右されているということです。
この自分の立ち位置の重要性について詳しく説明しますが、その前に残りの2つ、技術資産と人的資産について簡単に説明します。
技術資産とは専門性と経験のことです。
本によると、20代は専門性を、30代は経験を取ると良いとのことでした。
なぜなら専門性がある人に貴重な経験が回ってくるからです。
まずは専門性を高めることが技術資産を高める、つまり自分の市場価値を高めるためには大切です。
次に人的資産ですが、これは人から可愛がられる人になるということです。
本によると、この人的資産の価値は40代になると上がるそうです。
それは優秀な人ほど、あの人のためならやろうなどの貸し借りで動いているからだそうです。
この二つを高めていくことは今の会社でもできるので、ここを高めることができるかどうかを意識して仕事すると良いと思います。
それでは業界の生産性、つまり自分の立ち位置について説明します。
市場価値が高い立ち位置とは生産性が高い産業もしくは、成長している産業です。
生産性の高い産業とは1人でたくさんの価値を生み出せる業界です。これがそのまま給料の原資になるので、当然と言えば当然です。
金融業界なんかが当てはまるかと思います。
そしてもう一つの成長産業とは、上りのエスカレーターに乗っているような業界です。
何もしなくても売り上げが前の年の1.5倍になるようなら成長産業です。
そして転職の時の会社選びで重要視することは自分の市場価値をさらに上げることができるか、つまり、転職することによって自分の専門性、経験、人脈などを高めることができるかどうかです。
なぜなら、それらを高めることができると、自分の市場価値を高めることにつながり、より良い選択肢を選ぶことが可能になるからです。
北野さんによれば、いつでも転職できる人がずっと残る会社が良い会社だそうです。
あなた自身もいつでも転職できる市場価値を持ちながら、働くことができると転職という選択肢を持ちながら働くので、自分の信念と反することをしなかったり、嘘をつかなくても良かったりとのびのび働くことができます。
また自分の市場価値が高まっているので、給料も上がっていくと考えられます。
だからこそ、転職先の会社でも自分の市場価値を高めることができるかを一つの基準にすることが大事なのです。
ここまでが前半です。
それではここから後半で、あなたが楽しく働くために必要なことを紹介します。
それにはまず人間には2種類いるということを知る必要があります。
それはto do 型の人間と、being型の人間です。
To do 型の人間とは自分のやりたいことのためには何でも犠牲にできるようなタイプの人間です。
このタイプは全体の1%しかいません。にも関わらず、世の中の成功哲学の多くはこの1%の人間によって書かれています。
だからやりたいことを見つけろ!といった言葉がたくさん出てくるのです。
でも、残りの99%の人はbeing型です。
このタイプは自分がどんな状態であるかに重きをおく人間です。何をするかはそんなに重要ではないのです。
では、このbeing型の人間がどうやったら仕事を楽しめるのか、それは自分と仕事のレベルが釣り合っている時です。
漫画でも、主人公が圧倒的に強かったら面白くないですよね。
主人公が敵と戦い、買ったり負けたりして、力が釣り合っているから面白いのです。
仕事もこれと一緒で、自分のレベルと釣り合っている時にbeing型の人間は仕事を楽しいと感じることができます。
逆に辛すぎるとか、ぬるすぎると感じるときは負けすぎたり、勝ちすぎたりしている時です。
その時がまさに環境を変える、転職のタイミングなのです。
Being型の人間にとってはどんな状態であるかが大事なので、自分のレベルもそうですが、自分が好きな仕事を選ぶことも重要な要素です。
しかし、being型の人間にとって好きなことというのは早々ないのです。
その時には、こんな基準を持つといいです。
一つは自分は気づかないが、人から褒めてもらえるような仕事。
これは自分は気づかないが、他人がその分野であなたに秀でたものがあると認めているので、あなたに向いている可能性があるからです。
そしてもう一つは嫌いでないことから選ぶやり方。
好きなものを選ぶのではなく、嫌いでないものから選ぶ。それはbeing型の人間にとって苦ではないと思います。
そこから選んで仕事として行っていくうちに徐々にその仕事が好きになっていくと思います。
転職する時に、自分の市場価値が釣り合っており、それが人から褒められることであったり、嫌いなことでない場所、そんなところで働くことができればきっとあなたは今以上に
やりがいを持って、働くことができ人生を楽しむことができると思います。
では、動画をまとめます。
まず、転職する時には自分の市場価値を意識することが大事で、市場価値を高めることができるかを転職の軸にすると良いということ。
次に、市場価値は技術資産、人的資産、業界の生産性で決まるということ。
最後に、being型の人間は自分のレベルと釣り合っており、かつ人から褒められるもしくは嫌いでない場所で働くことが良いということ。
転職を通して、幸せな働き方について教えてくれる本書。転職したいと思う人はもちろん、なんか現状に不満があるという人にはぜひ読んでほしいと思います。
このチャンネルでは大学生や若手の社会人に向けて情報を発信しています。
よかったらチャンネル登録、イイネボタン、よろしくお願いします。では、また。