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サル化する世界 要約

こんにちは、あさとです。

今日はアニメでわかる本のまとめシリーズ、第37回、内田樹さんが書かれた、サル化する世界を紹介します。

内田さんは神戸女学院大学の名誉教授で、思想家であり武道家です。

そんな経歴を持つ内田さんがこの本で主張していることは、現代はサル化しているということです。

サル化というのは時間意識がないということです。

時間意識がないことでどんな問題があるのか?そんな時間意識がない世界であなたは今から何を意識したら良いのかがわかります。

ぜひ、みていってください!

さて、内田さんが言うサルですが、これは中国の故事、朝三暮四という言葉からきています。 

朝三暮四とは、あるサルに飼い主が栃の実を与えており、朝は3つ、夜は4つあげると言うとサルは怒り ました。

そこで、飼い主がじゃあ、朝4つ、夜3つならどうか、というとサルは喜んでその申し出に応じ た、という逸話です。 

この話に出てくるサルは長い目で見れば朝3つ、夜4つでも、朝 4 つ夜3つでも同じということがわかりません。つまり時間意識がないのです。

 この時間意識のなさは自分さえよければそれでよいという現代の風潮にも通じると、内田さんは言っています。 

例えば、今の利益しか追求しない企業が多いです。 現代の企業の役員の人はその年の利益が出なかったら、その役職を辞めるように言われることがあります。

 こんな圧力をかけられる役員の人はどんな行動をとろうとするでしょうか。 その年の利益さえだせればよいというような行動をとります。 

だから、この先何年後、何十年後に利益がでるかもしれない新しい挑戦をしていくよりも、何か今利益のでる目の前のことだけをしていくのです。
結果として会社は長い目で見ると、じり貧になっていきます。 他にも、よく赤ちゃんや老人は生産性がないということを言う人がいます。 

この人たちも、今しか見ていない人たちです。 例えば、老人が病院をサロン替わりにしていることは問題だから、診察料の個人負担額を上げようという 議論をしたとします。 

もちろんサロン替わりに病院に行くことは良くないですが、ここで個人負担額をあげてしまうと、自分が老人になったときに自分の個人負担が大きくなるということに考えが及んでいません。

他にも、赤ちゃんを持つのは自由だから赤ちゃんを持つ世帯に給付金を配る必要がないということを言っている人は自分が老人になったときに支えてくれる世代がいないということになり、それは自分に年金が 回ってこない可能性が大きくなるということに思いが至らないのです。 今さえよければよいというのはまわりまわって自分を苦しめているということが大いにありえます。 

この今さえよければそれでいい、という風潮は農業から、工業、さらに高度な産業へ移行する中で起こっ ていったと内田さんは言っています。 

農業はとても大変です。
種をまき、水をやり、害虫から農作物を守り、初めて収穫のときを迎えます。 農業に従事する人は収穫前の大変な思いをしている自分と、収穫している自分が同じ自分だという意識を持っています。
つまり、将来の自分をイメージして、今の仕事にあたることができるのです。

 一方で製造業、また現代の産業はそうはいきません。1 カ月後にどうなっているか分からないので、今にしか目がいかないのです。 

特に株のやりとりの世界は既に人間の短いと思う感覚を超えて、コンマ何秒の世界でやりとりが行われて います。 

こうなると、自分を長い時間の中において、長期で物事を見たときに何をすることが最も良い選択かを考えることは難しくなって きているのです。 

このように、今、自分だけ、という人しかいなくなった世の中ではどんなことが起こるでしょうか。 

実際に教育を例にとって見ていきます。 教育機関の存続のためには教育機関が黒字になることが大事です。 

そのために考えられる方法は、教育費を削減することです。例えば大学で 4 年間のうち 1 年間を留学させ る規定を設けている大学があります。 

あれはまさに教育費を削減しており、全く労力をかけずに、お金を中抜きしている状態です。学生からお金をもらい、そのお金の一部を使って留学に行かせるのです。

その間当の大学はその学生に対して何もしないわけですから、楽ですよね。 このようなことをすると、大学は楽にお金を稼ぐことができるわけです。 

また、大学生が求めていることは大学卒業の資格だとします。 その大学生に対して、勉強していなくても大学卒業の資格を与えてあげる。

自分の大学の存続だけが目的 になった大学にとって、このような行動をとるのは当たり前です。 その方が教員を多く雇う必要がなく、教育コストがかからないからです。 

結果、学生は何も学ばず、大学で何を学んだか分からない状態になります。

これが自分の利益だけを考えた人が教育を行った場合に起こることです。

では、こうならないためには何が大事でしょうか。 それは自分が損をしても良いと思う人がいることです。 

大学名誉教授でもある内田さんが考える教育とは自分の持ち出しがあっても伝えたいことがある人が行うものだそうです。 この気持ちがなく、自分のことだけを考える人が教育を行うと、先ほどの大学生のような人が出てきてしまうのです。
家族でも一緒です。 赤ちゃんや、老人は働く世代にとっては持ち出しです。
自分がお金を出して、養わなければいけません。 しかし、それをすることによって、最終的には自分が支えられる側になったときに支えてもらうことができる。そうやって人類は生を受け継いできたのです。 

あなたの周りでも何かうまくいかない、なんで世の中こんなに回らないんだと不満があるかもしれません。 

しかし、そういっていてもはじまりません。 自分が損をしても周りのためになる行動を初めてみてください。 少しずつですが、めぐりめぐって自分が過ごしやすい環境ができると思います。 

では、動画をまとめます。

まず、現代では今さえよければ、自分さえよければという風潮があるということ。

次に、その風潮は長い目で見れば、自分の損になるということ。

最後に、自分が損をして回りのためになることをすることで結果として自分のためになるということ。

知らず知らずのうちに長い目で物事をとらえられなくなっている人をはっとさせてくれる本書。

人のために損をすることが自分のためになることを理論的に教えてくれる本でした。

もっと詳しく知りたいという方は本を読んでみてほしいと思います。

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