労働組合を抜ける中編
そもそも僕が労働組合をやめようと思ったのは、組合費が高かったからです。
僕の会社は組合費として毎月給料から五千円が引かれていました。
めちゃくちゃ高いですよね。
僕はこのチャンネルでセミリタイアを目指すことをお勧めしています。
僕がいうセミリタイアとは不労所得+好きなことで稼ぐ収入が生活費を超える状態です。
僕は研究職についていて、研究が好きです。
だから研究に飽きたり、他の仕事をしたいと思わない限り、今の仕事を続けるつもりです。
一方で、不動産で不労所得を持っているので、いつ今の仕事をやめても生活する分には困らないという状態を作ることができています。
それでも、やっぱり勿体無いお金の使い方はしたくないんですね。
その勿体無いお金の使い方の一つが労働組合に払っているお金だと思ったんです。
月五千円あれば、結構好きなことにお金を使うことができますよね。
その五千円を使って、本を買って、自分のビジネスにつなげることができるかもしれません。
そう考えると、意味がないと思って組合にお金を払うのはやっぱり勿体無いです。
じゃあなんで入社時には労働組合に入ったかというと、労働組合に入らないと会社からの不当な人事に対抗できないと聞いたからです。
労働組合に入っていれば、不当な人事があったときに会社に対抗することができるとのことでした。
会社に入った時は不動産も持っておらず、不労所得が何もなかったので、会社に不当な人事を受けると、僕の人生がそこでうまくいかなくなってしまうと思って労働組合に入りました。
ただ、今考えてみると、やっぱり労働組合には入らなくてもいいと思います。
ここからは僕が労働組合に入らなくても良いと思った理由をお伝えします。
労働組合に入らなくても良い理由は労働組合ができた時の労働環境と、現在の労働環境を比較するとよくわかります。
労働組合ができた時の労働環境というのは、今よりも労働市場が閉鎖的でした。
日本では終身雇用が当たり前で、一回入社したら、定年までその会社で働き続けるのが普通でした。
だから、会社と深く付き合って良い労働条件を会社から引き出す必要がありました。
会社から良い給料や福利厚生、適切な労働時間を提供してもらえなければ、そこで泣き寝入りするしかないからです。
逆に会社からすれば、労働者がずっと会社にとどまることがわかっているので、搾取することが簡単にできたのです。
ずっといるなら、少しくらい給料を減らしてもいいかな、ずっといるなら少しくらい労働時間を長くしてもいいかな、という風にです。
こうやって、労働者も会社側もずっと会社にいることを前提に行動を行ってきました。
これが労働組合ができた頃の労働者と会社側の行動です。
一方で今はどうかというと、労働組合ができた頃とは全く環境が変わっています。
もっとも大きいのは終身雇用の崩壊です。
今、入社した企業で定年まで働くという人はどんどん少なくなっていますよね。
新卒で入社した会社を3年でやめて、次の会社に行く、その会社も3年でやめて次の会社へといったような人もいます。
また、いまの時代、企業の寿命は人間の寿命よりも短いです。
だから、その会社にいたいと思っても、その会社が潰れてしまったり、どこかの会社に吸収合併されてしまうなんていうこともよくある話です。
理由はいろいろあれど、ずっと同じ企業で働く人というのはすくなっていて、それに伴って、転職がどんどん簡単になっていますよね。
昔は、転職というだけで、ちょっと変な目で見られるという時代があったみたいです。
何か人には言えないことを抱えているのではないか、何か不祥事を起こして前の会社を辞めさせられたのではないか、
そういう考えから転職してくる人を受け入れない会社もありました。
でも今は全くそんなことはなく、基本的にどの会社も戦力になるのであれば転職組の人を何の偏見もなく受け入れますよね。
こういう風に労働者を取り巻く環境が変わっています。
そうなると、企業としてはどうなるかというと、労働者に提供できるだけの良い環境を与えることになります。
それは給料面でも、福利厚生の面でもです。
どうしてかというと、良い労働条件を提示しないと労働者がいなくなってしまうからです。
今は昔と違って、ほかの会社の労働条件を簡単に他の会社と比較できますよね。
A社で働いていてB社と同じような仕事内容なのに、給料が全然違うなんてことになると、当然給料が高いB社に行こうとする人が増えますよね。
こうなってしまうとA社は働いてくれる人がいなくなって困るわけです。
だからA社としては、できる限り給料面を改善して会社にとどまって働いてくれる人を確保しないといけません。
だからどこの会社のそんなに悪い待遇をして労働者を搾取し、美味しいところを会社がもらうということは昔ほどできなくなっています。
要は終身雇用の崩壊で転職がしやすくなることで、労働環境は良くなる方向に力が働いているということです。
労働環境の自浄作用が働いていて、劣悪な労働環境の職場は人がいなくなっていくということですね。
こういう環境だと、労働組合っていらなくないですか?
だって、もともと、労働者が働く環境をよりよくしようという目的で労働組合ができたのですが、
労働組合がどうこうしなくても、勝手にそういう圧力が働いているんですよ。
組合によるストライキって多分最近ないですよね?
会社も労働組合に言われるまでもなく、できることをやらないと労働者がいなくなることがわかっているので、できる限り労働環境をよくしようとしています。
そして、労働条件をよりよくしようと会社に求めている組合も、会社が努力していることをわかっています。
だから、給料やボーナスを上げるような要求も一応をしますが、そんなに深く、強くは行わないし、ストライキもしないのです。
こういう風に環境が変わって、どんどん労働組合がある意味がなくなっているのに、組合の活動を続けるためにお金を払い続けるのはよくないなと思ったので、僕は組合を辞めました。
ただ、組合を止めることで、会社での立場が不利になることも考えられました。
例えば、人事で不満があったときに会社に言えないなどです。
ここについても僕は2つの方法で対処しました。
最後にこの2つの対処方法についてお話します。