世界を変えた6つの気晴らしの物語 要約
こんにちは、あさとです。
今日はアニメでわかる本のまとめシリーズ、第38回、スティーブン・ジョンソンさんの
世界を変えた6つの気晴らしの物語を紹介します。
スティーブンジョンソンさんは作家でこれまでにたくさんのベストセラーを世の中に出している方です。
そんなスティーブンジョンソンさんがこの本で言っていることは、世の中の発明やイノベーションは気晴らし、つまり遊びから生まれているということです。
この動画を見れば、AIが私たちの仕事を奪うと言われている時代に対応するための一つの答えがわかります。
AIが出てくるのが怖い、出てきたときに自分はどのようにすればわからない、そんな不安を少しでも持っている方はぜひ、見ていってください!
まず、世の中の発展のために発明は必要です。
例えば、電気、スマホなど昔はなかったけれど、今では生活に欠かせないものがたくさんあります。
この一つ一つが発明です。
発明やイノベーションはどのように生まれているのでしょうか。
一つは必要に迫られて生まれるというパターンがあります。
例えば、服がそうです。
人間が地球に誕生してから、生活を送る上で温度に適応することは大事なことでした。
暑すぎたり、寒すぎたりすると、人類は生存できる確率が下がります。
これは生存の危機ですよね。
生きないといけない、そういう必要に迫られてできた発明が服です。
服があれば、簡単に体温を一定に保つことができますよね。
寒ければ服を着ればいいし、暑ければ脱げば良いのです。
この服のおかげで人類は生き延びる確率を高めたのです。
まさに服は必要に迫られてできたイノベーションでした。
もう一つのイノベーションの生まれ方がこの本の題名にもなっている気晴らしによる発明です。
気晴らしは、人間の「おもしろい」という感情を呼び起こします。
このおもしろい、とは新しいものに対する驚きという反応で、これが発明やイノベーションの原動力になっているとこの本ではいっています。
この驚きがイノベーションの原動力になっているという考えは普通の人はなかなか持っていません。
でも、この驚きが原動力になっているイノベーションはたくさんあります。
この本で紹介されている6つの気晴らしを1つずつ紹介していきます。
一つ目の気晴らしはウインドーショッピングです。
ウインドーショッピングが生まれたのは広告などがない時代でした。
イギリスでウインドーショッピングを始めた店は服を買ってもらうときにちょっと楽しめるようにと、店を飾り付けたのです。
それによって、買い物自体が一つの娯楽になりました。
このウインドーショッピングが起こしたイノベーションは産業革命です。
全く繋がりがなさそうなこの2つですが、密接な繋がりがあります。
ウインドーショッピングが遊びになっていた時代、特に人気があった服は木綿を使った服でした。
この木綿を買い求めにくる女性が非常に多かったのです。
しかし、欲しい人に供給するだけの木綿の服がなく、その結果発明されたのは紡績機などの機械です。
これを引き金に様々な機械が発明されて産業革命へと繋がっていくのです。
木綿の人気に火をつけたのがウインドーショッピングでした。
広告のなかった時代に、店に置いてある商品自体が広告の代わりになって、木綿の服の人気に火をつけたのです。
つまりウインドーショッピングという遊びがなければ産業革命はなかったかもしれないのです。
2つ目の気晴らしは音楽です。
音楽は人間がはるか昔から持っている娯楽です。
言葉より前に人間は音楽をしていたという研究もあります。
しかし、音楽もまた人間にとって必ず必要かと言われればそうではありません。
人間の生活に深く根付いていましたが、生存のために不可欠ではないのです。
しかし、この音楽という遊びをオルゴールのようなものを作って自動化させた祖先がいました。
樽に凸凹の歯を入れてそればレバーに引っかかり音を出すという仕組みです。
これによって人類は音楽をさらに楽しむことができるようになったのです。
この音楽の自動化という遊びによってもたらされたイノベーションはコンピューターです。
この音楽の自動化によって人類はプログラムという考え方を知ったのです。
つまり、樽の歯さえ変えれば同じ原理で違う音楽を奏でることができることがわかったのです。
これは現代のコンピューターのソフトウェアと同じ考え方です。
音楽という遊びが現代のコンピューターの発明に一役買っているのです。
3つ目の気晴らしはコショウです。
コショウはあるときにアジアからヨーロッパへと伝わりました。
コショウを食べると、ピリッという感覚がありますよね。
あの感覚をヨーロッパ人は楽しんでいたのです。
そしてもっと欲しいということになり、貿易が盛んになります。
つまり、コショウがもたらしたイノベーションはグローバル化です。
コショウを介してアジアとヨーロッパは繋がりを強くしました。
ヨーロッパ人にとってアジアからきたピリッとするコショウを食べることは世界は広い、自分達の知らない世界があるということを教えてくれることでした。
それは新しい驚きだったのです。
4つ目の気晴らしは錯覚です。
人間は騙されることに楽しさを感じています。
例えば、コッファーマンの立方体と言われるものがあります。
この立方体をみると、3次元にも見えますが、2次元の模様にも見えます。
このような錯覚を人々を楽しませてきました。
錯覚がもたらしたイノベーションは映画です。
映画は細切れの静止画をつなげて、あたかも動いているように見せています。
これは一種の錯覚で、もし人間の目がこの細切れを感知できるようなら、映画をみて感動もしないし、感情移入もしません。
錯覚という遊びが、文化、芸術と言われるものを作っていたのです。
5つ目の気晴らしはゲームです。
ゲームでよく使われる道具にサイコロがあります。
このサイコロを使った掛けが1600年代、1700年代にはよく行われていたのです。
このサイコロがもたらしたイノベーションは確率です。
この確率の概念によって例えば、保険などはできています。
何歳までに死ぬ確率はこれくらいだから保険料はいくらに設定しないといけないなどですね。
現代ではどこの世界でも当たり前に使っている確率ですが、その始まりはサイコロという遊びだったのです。
この遊びに勝つために、いろいろな人が考えた結果、確率という概念ができていきました。
6つ目の気晴らしは居酒屋です。
居酒屋は昔から人々が自分の考えを言える場でした。
今でこそ、自分が思ったことを口にできる自由が保障されている世の中ですが、昔はそうではありません。
そんな中でも仲間がいて、言いたいことを語ることができる貴重な場だったのです。
そんな居酒屋が生み出したイノベーションは民主主義です。
現代では当たり前ですが、昔は民主主義ではなく階級制度でした。
しかし、居酒屋では職業や素性の異なる人々が立場を関係なく話をすることができる場だったのです。
アメリカでは居酒屋がなければ独立戦争が起きるまでに相当の時間がかかったと言われています。
居酒屋があったから自由を求める人が出会い、話合い、結束を深め、実際に行動することができたのです。
最初は憩いの場だった居酒屋によって民主主義がもたらされたといっても過言ではありません。
いかがだったでしょうか、紹介した6つの気晴らしからできたイノベーションはどれも今の私たちの生活に深く根付いていますよね。
今の世の中を豊かにしているものの多くは遊びから生まれていることがわかります。
ここで動画の最初に言った、AIが私たちの仕事を奪うと言われていることについてですが、今のAIは自分で考えることはできるようになっています。
しかし、できないことがあります。それは遊ぶということです。
自分から娯楽を見つけ、それに没頭することはありません。
本当にあなたが心配していることはAIが遊び始めたときに起こることなのです。
では、動画をまとめます。
人間よるイノベーションは必要に迫られて起こるものと、遊びによって起こるものがあるということ。
遊びによるイノベーションは意外に多いということ。
AIは遊びによるイノベーションを起こすことができないということ。
遊びに没頭できるのは人間だけので、あなたもこれは楽しい、新しい、と思う遊びをやってみると良いのではないでしょうか。
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